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蛇腹姉妹 at オフビート Nov.30.2006

11月30日、下北沢オフビートでの蛇腹姉妹ライブに行ってきました。藤野由佳さんがご自身のサイトで紹介している最近のユニットとしては唯一まだ聴けていなかったユニットだったのですが、思っていたとおり、たっぷり由佳さんのアコーディオンが聴けるファンとしては格別なライブでした。
蛇腹姉妹のホームページの言葉を引用すれば「佐々木絵実、藤野由佳、二人が出会ってできた、蛇腹オンリーの女デュオ「蛇腹姉妹」。未だかつて蛇腹重奏はされたことはなかった(であろう)ような「暗い三拍子、東欧・北欧トラッド、高速、変拍子」などをキーワードに、あやしく、ひねていて、まぬけで、田舎っぽく、それでいて目の回るような、ハラハラする曲を探し求め、Acod2台で粗暴にして繊細に弾きまくる。」お二人だそうで、今日のMCでも、アコーディオンの血でつながった東欧、北欧のトラッドを演奏してます、とおっしゃっておられました。さてさてこれでお二人のライブの想像がつきますでしょうか。

もう3回目になるオフビート、席はいつものステージ向かって右側の一番ステージ寄り。由佳さんは向かって左ですが、障害物&姿勢に無理なく全体が見渡せるのでお気に入りの席です。

第一部は、由佳さんがトイ鉄琴を冒頭操り、なかなかしっとりとした映画音楽風の短い曲から。「??のパラダイスの曲」とおっしゃっていたと思います(曲名が聴き取れず!ごめんなさい。)。
次はこの日のアンコールでも演奏されたスウェーデンの「Svang Battre」という超絶変拍子曲。素晴らしい技が次から次へと繰り出され、由佳さんの右手がキース・エマーソンの神の手に見えました。ラーシュ・ホルメルという人の曲だそうです。プログレ好きの私には実はこういう曲が快感に感じられたりするんですね~。2回も聴けて幸せだったです。佐々木さんは足踏みのシンバルや他の曲では足についた鈴も鳴らしておられました。

次の曲はお二人の通称「暗い手回し」、シャルル・アズナブールのシャンソンのアレンジだそうです。本当にシャンソンっぽい感じと、なんとなく野球の試合中継の冒頭に流れてきそうな吹奏楽的雰囲気も微妙に醸し出す洒落た曲でした。こちらはいかにもアコーディオンっぽい音で明るく(曲名とは逆ですね)奏でられました。
MCなしで続いたのは、低音の響きが印象的なスローテンポのとても暗い曲です。ニューヨークのバンドが歌っていたラジオ番組のテーマで「バカのギンペル(Gimpel The Fool)」という曲です。今日の由佳さんのアコーディオンは私が多分初めて観るシャルロットちゃんでしたでしょうか。低音の出がすごいなぁ、と素人的には感じながら聴いておりました。

続いて軽快な007風イントロの曲、シェルズ・ゲンズブールの「リラの門の切符切り」。鉄道をイメージしたそうですが、むしろ大混雑する改札で次から次へと切符を切る係員の忙しさが目に浮かびました。乗り物なら鉄道というよりジェットコースターでしょうか。パリといえばメトロなので、きっと原曲はメトロをイメージしているのでしょう。ベローズ・シェイク奏法という小刻みにアコーディオンを鳴らす演奏技術を紹介されていました。
そして北欧のダンスチューン。曲名は??です。北欧の文字は特殊なので、お二人もよくわからないようでした。しかし楽しげなダンス曲、無学な私にはチロリアンな曲に聴こえてしまったりして失敬千万ですね。指が縦横、いや上下にめまぐるしく駆けめぐる様子が間近で観ていて胸の空く思いでした。

「Dytaral-La Marche Des Elephants」が第一部最後の曲です。出だしは今日一番Rivendellっぽい哀愁が漂っていましたが、変拍子の曲調になってからはまさに「21世紀の精神異常者」。これだけ息があってぴったり合わせられるなら、この際ぜひぜひキング・クリムゾンのアコーディオンアレンジにも挑戦してもらいたい、などと勝手なことを考えておりました。

アコーディオンを演奏するとき、椅子は低ければ低いほどいいのだ、というお二人の会話を聞きながら休憩時間を過ごし、20分ほどで第二部突入です。

第二部は「明るい手回し」とお二人の間で呼ばれている、原題は「マッチ売りの少女」というらしい、映画音楽を思わせるような甘い曲で幕開けです。一部シチリア風、そうちょっとだけゴッドファーザーのテーマを思い出したりもしました。
「シンス・マイ・ダド・ハド・フライ・アウェイ」(ごめんなさい、このタイトルにも自信がありません。)というイギリスの曲。失恋の歌なのに明るい、とMCでおっしゃっていたとおり、少しボードヴィル調で、楽しいショーは終わった、さぁ帰ろう、という気持ちが音楽から感じられました。

ここで今日のゲスト、魚森(ななもり)さえさんの登場です。ご自身はさかなの森というHPを持っていらっしゃるモモンガ好きの方。雰囲気的には、小柄で黒装束に身を包み魔女をイメージさせるスタイルです。この日は歌、コンサーティナ、語りを担当されました。私の以前の部下の女性に容姿が似ていたのが個人的にはヒジョーに印象深かったです(客席で出番を待っているさえさんを人目見たときからそう思ってました)。

最初は14世紀ルネッサンスのスペインの曲。「Stella Splenders(輝ける星よ)」今度は佐々木さん奏でるトイ鉄琴がかわいらしい音を響かせると、ユニゾンでさえさんのささやくような歌がかさなり、大分蛇腹姉妹の世界が変貌を遂げます。賛美歌風なんですが、メロディ的にはトラッド・フォークといってもいいような感じで、この曲を取り上げられるのもわかる気がします。この曲の詞を訳されたのは由佳さんだそうです。そして、ノルウェーのトラッドに佐々木さんが歌詞をつけた「クリスティアンの荒い息」。「~もほっといて、ふいごの呼吸」という各パートの最後の詞が印象的でした。お二人とも曲への詞の振り方がどの曲でもとても上手だなぁ、というのが今日のヴォーカル曲への私の感想です。そしてさえさんはコンサーティナを弾きながら、こちらはトラッド歌唱風に歌っておられました。蛇腹姉妹では通称「ピジョン」と呼んでいる曲に語りを入れたもの。佐々木さんがさえさんに合う詞をイメージしたところ、ブレヒトの詞に行き着き、その中で「冒険者を歌うバラッド」というのを選んでつけた「妖しい」曲という紹介でした。結果は確かにぴったり。サウンドは黒く、さえさんの語りはラジオドラマを聴いているようでした。アコーディオンも弾き方によってカラーがいろいろなんだなぁ、と感心してしまいます。
続いてルーマニアの民謡(又はギリシャ民謡?)「セルビア人の肉屋の踊り」でさえさんは今度はバゥロン担当。。佐々木さんはこれまた超絶ピアニカを担当です。ルーマニアにしてもギリシャにしても確かにバルカン半島からトルコへかけての方面の印象が色濃く感じられる曲でした。

ここでさえさん一旦退場、再び蛇腹姉妹のお二人で。

トム・ウェイツの短いインスト曲に蛇腹姉妹初のオリジナル「地下レビュー」という曲(この日が初演だそうです)のメドレーです。いつもトム・ウェイツといえばうらぶれた酒場を思い出すのですが、ここでの曲も例に漏れず、夜の酒場、しかも遅い時間、タバコの煙がたなびく酒場の情景が広がります。オリジナルの方は賑やかなレビューという言葉がぴったりの豪華で厚みのあるサウンドでしたね。ちょっとメリーゴーラウンドに乗ったような楽しい気分にしてくれます。

お二人では最後の曲との佐々木さんのMCで、ルーマニアのトラッド「Sirba D’Accordeon」、佐々木さんの所属するキキオンのアルバムに収録されている曲だそうです。因みにこの曲と先ほどの「セルビア人の肉屋の踊り」はYou Tubeでお二人の演奏を観ることができます。蛇腹姉妹のホームページからどうぞ。後半ステージ最速パッセージがうならせる聴き応え、観応えのある演奏でした。それらを苦もなく、息もぴったりで弾きこなせるお二人の技術にも脱帽です。

そして今日のライブ最後の曲、「ワンダレン・ソング」というクルト・ワイルの曲にもともとのブレヒトの歌詞ではなく別のブレヒトの海賊ジェニーという詞を付け替えたもの。詞が曲想にぴったり合っていて、とてもあとからつけたとは思えないようなできでしたよ。大海原、海賊、悪者というイメージがどれも視覚的に表現されていて、それはさえさんの歌の力にも依るところが大だったと思います。

アンコールの熱い拍手に、ライブ告知の後、由佳さんがぜひ1曲やりましょう、という声に、今日のライブの冒頭にも演奏された「Svang Battre」で超絶指の運動をたっぷり観せていただいてこの日のライブは幕を閉じました。

帰り際、由佳さんと少しだけお話し、来年使う予定のほぼ日手帳表紙にサインをいただきました。いつもありがとうございます。そして、今年私がお目にかかれるのは最後ということで「よいお年を」という言葉を最後に店を後にしました。

なお、ライブ告知では、まだ由佳さんのHPには掲載されていない、秋葉原ドレスカフェの1月14日ライブの告知もありました。お誕生日の前日、好きなようにやっていい、というメンバーの好意に由佳さんが応えたRivendell+オオフジツボという由佳さん企画体力使い果たし藤野祭りだそうなので、こちらも楽しみです。また、1月末にはヴィオロンで蛇腹姉妹のワンマンライブもあるそうです。
蛇腹姉妹のライブは全般にキース・エマーソン、キング・クリムゾン、ジェネシスファンは聴いていてきっと楽しいライブだと思います(もしかしてそういう音楽ファンを近づけてはいけないのでしょうか?)。あくまでも伝統音楽が中心のみなさんですがこれからも頑張って欲しいです。

魚森(ななもり)さえさんのホームページ「さかなの森

参考にさせていただきました

キキオン帖(蛇腹姉妹)
2006年12月02日 | Comments(0) | Trackback(1) | 藤野由佳さん
コメント

管理者だけに表示する
キキオンの最新トピックとしては初期録音集CD「ハレルヤ!」の再発なのですが、それについては思い入れのある小熊氏が後ほど書くと思うのでそちらにて。11月の佐々木は、キキオンの週1練習の合間にやっている演奏やリハが、なんだかんだ言って結構たてこんでいました....
キキオン帖 2006年12月06日 20:14:43
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