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巻上公一さん+太田恵資さんの縁日な夜

行ってきましたよ~、お二人のライブ in F(大泉学園)。もう凄かったです。のっけから言葉で表現しようとする私の限界を突き破り、マッハの世界へ突入されてましたので、あいうえお50音からなる組合せで的確に表現しようとするのは早々に諦めました。

私がin F入りしたのは19:45頃だったのですが、席が一気に埋まった(満席でした)のはその後からで、まだ比較的空いていたため、そうなればいつものかぶりつき席、巻上さんの真正面1mの位置をキープ。手を伸ばせばテルミンが鳴っちゃうぞ、というところ。巻上さんがニューヨークで水疱瘡にかかったことなどしばし談笑させていただきましたが、お二人ともとてもライブ前とは思えないリラックスモードでした(前に伺ったところではリハナシで臨むとおっしゃっていました)。

ステージにはマイクスタンドにテルミンが設えてあり、太田さんは、茶色のアコースティックと青のエレクトリック、ウルトラマンでいえば赤い怪獣バニラと青い怪獣アボラス(古すぎですね、単なる思いつきです)を思わせる2本をチューニングしつつ、本番に備えてます。

1stステージ

スタートは20:15分過ぎぐらいだったでしょうか。お互いに紹介し合ったお二人ですが、演奏の前に、これまた楽しすぎるトークショーが延々…まるでアバンギャルドな松山千春さん・さだまさしさんコンビが登場したかのような空気に唖然としつつも、超おかしいやりとりに会場もライブの最後までトークには大爆笑でした。そんなMCですが、その多くのきわどさから敢えてここでは多くをご紹介しません。しかも、途中で「お客さんはMCを真に受けますよね~、ネタなんですけどね~」と真面目な顔で太田さんがおっしゃったりして、また何を信じればいいのやら…

さてさて、音楽の方ですが、仕事の関係だけではもうかれこれ7、8年前から存じ上げている私にとって初体験の巻上さんの「声」は、ただただ驚くばかり、衝撃的でした。その多様性、新奇性、エネルギー、エモーション、全てが怒濤のように目の前にいる私にも襲いかかってきます。ちょうど最近発表された「月下のエーテル」というCDを購入してサインをいただいたのですが、そこには「声帯無限」の四文字。目を点にしながら声と同じくらい千変万化の巻上さんの表情と太田さんのヴァイオリンを交互に見比べているうちに1曲目は終了です。

そして2曲目には、これも私にとって初体験のテルミンの登場です。
目の前のテルミン(MOOG製で、終了後裏側の手書きのシリアル番号までチェックしてしまいました。貴重そうです)から繰り出される音は、巻上さんの足下のフットペダルでコントロールされていたmoogerfoogerというリング・モジュレータ(エフェクターの一種)を通して、まるで初期のKlaus Schulze氏のシンセ音のようなうねりと攻撃性を兼ね添えたものでしした。ライブ前、巻上さんのテルミンは他のテルミン奏者と違い、「ロック的」、「Jimmy Page風」とご自身で評されていましたが、まさにそんな感じのスーパーな演奏でした。
そんなテルミンに対抗する太田さんは、笙のおもちゃのような楽器をときには寂しく、ときにはユーモアたっぷりに吹いてみたり、グランドピアノの上に置いた箱の中から様々な音の出るものを取り出しては鳴らしてみたり。テルミンを弾きながら即興の歌詞で歌う巻上さんと上手く調子を合わせて、これまた聴衆の笑いを誘っていました。

3曲目、巻上さんお得意の口琴が初登場しましたが、これがまた特殊な口琴で、世界に7本しかない、ロベルト・ザグレジーノフ氏(多分そう聞こえました)手作り特製口琴だそうです。工具のような見てくれですが、ピストルのように持ってレバーを引くと音程が変わります。ただでさえ多様な弾き方で口琴の可能性を最大限に広げているのに、さらにピッチの変化が加わってそれはまたすごい演奏でした。
この曲では(実はたくさんの楽器が使われすぎていて、使われた曲を間違えているかもしれません)、クラックモアという、やはり口にくわえて木と木を打ち合わせて鳴る音を口腔内で共鳴させる楽器や、こちらも巻上さんお得意のホーメイも取り混ぜての大活躍、あの太田さんでさえ引き立て役に見えてしまうというほどでした。

そうそう、途中リアルなミカン型マラカスも登場しました。見た目があまりにもミカンなので、使われるまでわからなかったくらいです。こちらは湯河原の朝市でいつもウクレレを売っている人の手作りであることなどがMCで披露されておりました(これは本当?)。

そして1stステージ最後の曲はエレクトリックにぐっとくる曲でした。太田さんのアボラスが紡ぎ出したリズムのループの上にディレイをきかせつつヨーロピアン調プログレ風のメロディをかぶせれば、巻上さんはモジュレーションを調節しつつ(これがまたKlaus風で良かったです)、これまたギンギンにテルミンを弾きまくり、聴衆の鼓膜を破らんばかりのお二人の大共鳴が最高潮に達した後の静寂…かすかに残る太田さんのループが途絶え、1stステージが終了しました。

休憩中は、巻上さんの手帳の話(1日一ページのやや厚めのを使っていらっしゃいました)など四方山の話題で、それまでの緊張感溢れるステージとはがらっと変わったのんびりムードで過ぎていきました。

ここでテルミンについて一言(私は初めてだったのでつい紹介してみたくなるのです)。50センチW×15センチD×5センチH程の黒い箱で左側に金属棒が取っ手が波打ったように取り付けられ、右側にはやはり50センチぐらいの金属棒がまっすぐに立っています。それが外見。そして前面に6つぐらいのつまみはついているものの、基本はサイン波のようななめらかな音を出す楽器だそうです。それを宙に浮かせた左手でヴォリューム、右手で音階を決めながら操る様は、まるで指揮者かカンフー映画の出演者のよう。かなり強い電磁波のようなものが出ているのかと思って巻上さんに尋ねてみると、テルミン博士も国際的に著名なテルミン奏者も、どちらも(相当な)長寿を全うしたそうです。ということで、巻上さんがテルミンを弾くのは健康にいい、長寿の秘訣なのだそうです。そして100歳を超えるまで生きたいという話もされていました。そして、その頃はミュージシャンも観客も高齢化していて朝早く目が覚めてしまうため、コンサートはすべて午前中に行われるようになるだろう、と大胆な予言もされていらっしゃいました。

2ndステージ

入りの曲は1stステージ1曲目と同様、巻上さんのヴォイス、そして太田さんはアイリッシュの打楽器、バウロンを片手にスタート。太田さんのしなやかな手から繰り出されるさりげなくも味のあるリズムが快感です。

そして2曲目、ここではじめて普通の口琴登場。太田さんのバニラと比較的静かなコラボレーションで一息。最近は口琴愛好家が増えていることが話題になりましたが、つい先日職場に加わった女性も巻上さんのサイトで口琴を購入して弾いているということを知り私もびっくりしたばかり。本当に口琴人口は増加しており、やがて国民一人に口琴一つ、という時代がくるのかもしれません…。因みに巻上さんのお子さんの通う幼稚園では、巻上さんが演奏会を開いたり、子供達が巻上さんの自宅に来て遊んでいく関係上、誰もが口琴を知っているそうです。日本の将来が予見できます…

そして3曲目、2ndステージ最後の曲(ちゃんと測ったわけではありませんが、きっと演奏とトークの時間比は各ステージ共50/50だったと思います)は巻上さんのテルミンと太田さんのアボラスで、再び熱く燃え上がりました。途中で今日はホーメイの第一人者、トゥバの英雄である巻上さんの前では決してやらない、とおっしゃっていた太田さんも、その言葉を歌の中に織り交ぜながらホーメイに突入、そしてそれを引き継ぐように巻上さんもホーメイで応じます。そしてやはり炎のエンディングを迎え、短いヴォーカルとヴァイオリンのアンコールを経、演話共に充実したライブは終了したのでした。

というわけで、何が「縁日の夜」だったかというと、出てくる楽器の多彩さです!縁日で売ってそうな音の出るおもちゃ続出、そして多分極めつけは「シッポナール」なるお台場のトイザらスで過去に販売されていたらしいかわいいぬいぐるみでしょうか。かわいいブルーのゾウさんなのに鼻は短くしっぽが長い。そのしっぽを押すと、場所によって音階の違う音が出るんです。そういえばライブの何曲目だったか、曲間に太田さんのシッポナールソロによる「イパネマの娘」も飛び出しましたっけ。

今日は全般的には太田さんはサポート役という印象でした。実は巻上さんのインパクトが強かっただけなのかもしれませんが。太田さんだって普段負けず劣らずなのですけど、少し年上の先輩であることを意識されていたのかも。

終了後もしばし談笑の後、笑顔の太田さんと交わした握手を最後に、ライブの余韻を胸にした私はin Fを後にしたのでした。
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