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名盤探訪『Native Sons』 by Loggins & Messina


軽快なJim Messinaのテレキャスサウンドに導かれて、ややコミカルに彼によって歌われる「Sweet Marie」が、ジャケットに象徴されるような古き良きアメリカの時代へ一気に聴き手を引き込んでいく音作りは、まさに天下一品です。トータルアルバムともいえるようなアルバム色をしっかり持っているのもJimのプロデューサーとしての手腕を物語っていると思います。ブラスパートのアレンジもバンドメンバー(今は亡きJon Clark氏も含め)が行っていて息のあったところを聴かせてくれます。
続く「Pretty Princess」もJimがリードを取りつつ、こちらは思わせぶりなストーリーテリング系の形をとりながら、男女の絡み合う様を見事なまでにエモーショナルに表現する間奏のインストゥルメンタルパートを配して、大人の音楽、といった仕上がり。

このアルバムも、もともと1976年に発売されたものを後追いで聴いたのですが、本当に良く聴きましたね。LPならすり切れるまで、しかも、このアルバムではKenny Logginsの躍進著しく、彼がリードを取る曲の方が、恐らく10倍ぐらいすり減っているはずです。それほど好きでした。そのトップを飾るのが3曲目「My Lady My Love」です。この曲は聴いただけでなくアコースティックギターでリズムを刻みながらよく歌いました。ちょっとはKennyの物真似なんかもしたりして…人前でやったことはありませんけどね。最近もどんなものかICレコーダで録音して聴いてみたら、なかなかでした(自画自賛してどーする、です)。ちょっとラテンっぽい軽快で明るいラブソング、Mandolinのソロが素敵です。そしてなによりKennyの歌うメロディの甘くポップで、もう30年聴いても聴く度に嬉しくなるようなダンスチューン(注、古き良きアメリカの)です。
4曲目は再びJim登場。三拍子の穏やかなフィンガースタイルアコースティックギターをバックに淡々と歌う出だしから、オーケストラも加えてうねるように盛り上がる後半まで、このアルバムのJimも生き生きと充実したところを見せてくれます。
そしてLPならA面最後の曲、Kennyのペンになる「Wasting Our Time」。このアルバムは、Jimが時代的な印象を決めているように、決定的にKennyの曲が視覚的な印象を決めているように思います。例えばジャケット。銅製の額に山でたき火を囲んで野営する二人のアメリカ西部の男(もちろんLoggins & Messina)、そして見開きの中は、西部のコスチュームに身を包んだ二人を含むバンドメンバーがそれぞれセピア色の写真に収まり、ある者は馬に乗り、ある者は銃を手にポーズを決めています。そうです、The Eaglesの名盤『Desperado (ならず者)』の時代です。このアルバムのカラー、風体を思わせるのは、なんといってもKennyの書いた曲だと思っています。「Wasting Our Time」はそんな雰囲気を持っているテンポのいい、それでいて他に例えようのないオリジナリティを持った曲です。破局を迎えそうな夫婦、それでも妻を愛する夫の気持ちをKennyが歌っています。
そしてアルバムはB面へ。Kennyの曲が続いて「Peacemaker」です。やや政治的な内容の歌詞ですが、サウンドは軽快なウェストコースト系。でもただのウェストコースト系で終わらないのが彼らの実力、しっかりジャジーな後奏もおしゃれに決めてます。
7曲目はJimの「It's Alright」。コミカルな歌詞、でもいいじゃないか、というところがJimらしいですね。ほっとするような曲です。そして曲は切れ目無く8曲目「Boogie Man」へ。こちらもJimの自家薬籠中、軽快なブギで突っ走ります。
そして9曲目、ラスト10曲目とこのアルバムのハイライトを迎えます。どちらもKennyの曲ですが、この2曲がジャケット写真に繋がっているのでしょう、夜の狐火の賢さには敵わない悪魔をつかまえてやろう、と夜の闇に誓う男、そして人生は回帰し、出発点へ、生まれ育った場所へ続くことに気づく男、「Fox Fire」では前者が歌われ、アルバムタイトル曲「Native Son」では後者が歌われます。どちらの曲のサウンドは深く、アップテンポの「Fox Fire」もバラードの「Native Son」も、溢れる精神性、そう、アメリカンスピリットに充ち満ちているのです。

今また聴き終えて、色あせることのない名盤であることを再確認し、改めてiPod夏バージョンのレパートリーにしっかり加えました。もちろん「House at Pooh Corner」も「Watching The River Run」も傑作ですが、彼らのアルバムとしては、地味ながらやはりこのアルバムこそが最高作であると疑いません。
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