スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--年--月--日 | スポンサー広告

Klaus Schulze01作目 『Irrlicht』 (1972)



ドラマチックなイントロですね~。何に例えようもないオリジナリティに満ちあふれたKlaus Schulze氏のソロ・デビュー作、『Irrlichit』の幕開けです。曲のタイトルは「Ebene」。最近の再発シリーズの中で、やっと出現した、そして当然のことながら連続番号も01を付された作品です。ファンの方のいろいろな意見を拝見していても、70年代の一連の作品こそ彼の傑作とする中で、この作品こそ『Timewind』も『Mirage』も抑えて最高作とする意見も少なくありません。デビュー作に最高傑作の烙印を押されてしまうのは、Procol Harumの「A Whiter Shade of Pale (青い影)」がそうであったように、その後の当事者を苦しませることになったりするのですが、その後の一連の作品を黙々と出し続けている姿を見る限り少なくともKlaus氏にはその問題は無かったようです(商業的成功が伴わなかったから…?)。

レスリー系の重厚なオルガンが折り重なるようにたたみ掛けるイントロから、やがて綿々と流れるゆったりとしたウェイブに乗って風が吹き交うような、一聴して火星風の風景がとうとうと広がるスペースチックな曲。この惑星には、ジャケットに登場する不可思議な生物が傷ついて横たわっているに違いありません。
そして曲は唐突に2曲目「Gewitter」へ。こちらは宇宙を浮遊し、惑星間移動を試みる宇宙船の航行イメージ。時折傍を隕石が通り過ぎる様が、下手な映画より余程イマジネイティヴに描き出してくれます。
3曲目「Exil Sils Maria」はむしろ地表に空いた無限の穴の中へ落ち込んでいくような、虚無的な作品。このアルバム全体に共通するストイックな冷たさのようなものを一番強く感じさせる曲です。
全般的に、ジャケットの絵に描かれた宇宙、異星、ダリ的不可解な生物は、当時のオリジナルLPに収録されていた上記3曲のトータルな音のイメージを良く表していると思います。

そしてBonus Trackの「Dungeon」。音色に種類のない当時のオルガンを一生懸命操作する彼の姿が目に浮かびます。この全くリズム楽器を使わずに、24:00に渡り繰り広げられるドローンミュージックの音源は、なんと時1976年、フランス、リームにおけるライブを収録した2チャンネルテープだそうです。今こうして聴いてみると、30年前に、しかもライブで創り出された音楽とは思えないような新鮮な息吹が感じ取れます。ちょうどこのライブが行われた頃の70年代中期スタジオ作品に見られるような「キラキラ」とした音のシンセサイザーは登場しません(ノイズのようなものは聴き取れますが)が、むしろ単純なオルガンの音の中に、Schulze氏の即興的シンセサイザーが跳ね回る様子が、やはり彼も若かった!と思わせる躍動感に満ちていたりして、少し微笑ましかったりもします。
このリームでのテープには3曲が収録されていたようで、そのうちの1曲は今日まで未発表、1曲が本作に収録、そして残りの1曲が以前発表された10枚組CD、『Jubilee Edition』に収録されているということで自分のライブラリを調べてみようと思いましたが、自分が所有しているのが『Silver Edition』と『Historic Edition』であったことに気づき断念。当時10枚組のセットを5セットも出されたSchulze氏、さすがに私も頭の2セットしか手に入れられず、それでもこれらは今では廃盤となり、貴重な存在にはなっているはずです。そもそも日本でこのセットをすべて所有している方が一体何人存在するのか、知りたいものです。そうしたことも、彼の来日公演を実現するには参考の情報になるのかもしれませんね。

今日HMVから届いたばかりのこの『Irrlicht』、まだ1回しか聴いていませんが、私の中でも確実に彼の作品の中でも上位人気作品となる予感は十分にしています。
コメント
私も出会いから30年ぐらいになります。彼をはじめ、30年ぐらい前に出会った音楽って、「不思議なパワー」を持っていたものが多かったと思います。今でもその頃から聴き続けている人、多いですし。

しかし、日本の方であのKlaus氏のなになにEditionを持っている人はそう多くないでしょうね。これからも彼の音楽のことは折に触れ記事にしていこうと思っております。コメントありがとうございました。
ウォーゼル URL 2006年07月09日 10:27:50 編集
Klaus Schulzeを若い友人に伝えてあげようと検索して、こちらにおじゃましました。各作品に対する評価、興味深く読ませていただきました。Klaus Schulzeと最初に出会ったのは30年くらい前、Ash Ra Tempel のファーストアルバムだったと記憶しています。未だに彼の作品を聞きつづけてます。彼の作品の不思議なパワーに惹き付けられ逃れる事が出来ません(笑)。例のJubilee Edition 、Histrick Editionも買ってしまいました。ブログこれからも読ませていただきますね。
Hideaki URL 2006年07月08日 21:43:38 編集

管理者だけに表示する
HOME

ご覧いただいた方の数

最近いただいたコメント

記事を書いた日

Twitter

探しているキーワード

記事の分類

遠い音楽の環

自己紹介

Worzel Wonderland

雲の鼓動

ジャバラ姉妹

桜の夢の中

藤野由佳さん

由佳さんのRivendell

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。