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名盤探訪『Point of Know Retrun』 by KANSAS


今日は突然久し振りの名盤探訪、KANSASの1977年最高傑作『Point of Know Return』(邦題:「暗黒への曳航」)です。

このアルバムが出た頃が、自分自身最も音楽をどん欲に聴いていた年、この年に出会った音楽の多くを今でも愛聴盤として大切にしています。この頃は、ビルボード誌のヒットチャートを湯川れい子さんDJの毎週全米トップ40というニッポン放送の番組でむさぼり聴きつつ、FMfanという、今は無きFM誌に掲載されていたアルバムチャートをノートにグラフ化したりしていました。
そのとき、今でも忘れないのは、この『Point of Know Return』とJackson Browneの『Running on Empty(孤独のランナー)』が一緒にチャートを上り、上位に長期間とどまっていたのですが、どうしてもKansasはJackson Browneを抜けなかったんですよね。Jacksonのアルバムが2位をキープしているとき、Kansasは3位。そしてJacksonも1位を獲得できず、Kansasも3位どまり、という図式でした。意外にも、じゃぁ1位は何だったのか、と思い返しても思い出せません(The Bee Geesを中心とした『Saturday Night Fever』だったですかね)。とにかくそのとき自分はJacksonとKansasが好きでした。

そしてとりわけアメリカン・プログレ・ハードというジャンルが当時あって、そのジャンルに属するKansas、Styx、Boston、ちょっとマイナーなのではStar Castleなんていうのが好きでした。

その一角、Kansasです。1曲目、シングルカットしてスマッシュヒットともなった「Point of Know Return」。とても新鮮な曲ですね。ディスコミュージックなどとは全く対極にあるプログレ系リズミカルな曲で、まさにカッコイイ!メロディもキャッチーです。
そして2曲目「Paradox」は忙しいテンポの、彼ら得意の曲ですね。Kansasの曲はとってもタイトに音が詰まっていて、それがさらにテンポを上げてたたみ掛けてくると、ちょっと息苦しささえ感じるくらいに曲が迫ってくるのがわかります。
3曲目の同傾向のインスト曲「The Spider」に続いては、ライブでも人気曲であった「Portrait (He Knew)」です。ドラマティック且つメロディアスな佳曲です。ラストテンポを変えてやはり彼ららしい行き詰まる展開を見せます。やはりこの頃のアメリカン・プログレ・ハードの特徴でもあった、格好良くてメロディアスなリフが魅力です。
次の曲が当時LPだったA面最後の曲、「Closet Chronicles」。今あらためて歌詞を読むと、なんとなく「ナルニア物語」を意識しているのかもと。これも年の功でしょうかね。私としては、このアルバムの中で3番目に好きな曲です。なんといってもイントロの荘厳なオルガンソロ(といっても短いのですが)が秀免です。やっぱりこれこそ物語的プログレの手本。ドラマティックですよ。
B面に移ると、曲は「Lightning's Hand」、稲妻の手とでも訳すのでしょうか。Robby Steinheartが歌うハードロックです。私はやはりKansasはSteve Walshのヴォーカルでなくては、と思っている方なので、曲はいいのですが、ヴォーカルで☆一つ減りますね。そのSteve Walshも、今も現役Kansasのヴォーカルを務める傍らソロアルバムなどを発表して健在ぶりをアピールしていますが、ライブの評判はいろいろのようです。とにかく声が途中で出なくなってしまうんですね。かすれたり裏返ったり、それこそ痛々しくて聴くに堪えないような状態に陥るときもあって、これが今のKansasのライブのその都度の評価を左右しているようです。私が数年前、新宿の厚生年金にKansasを聴きに行ったときは、幸いにも声の状態は良かったのですが、それを知っていた私ははらはらのし通しでした。本当に自分の好きなバンドのメンバーは、今どんどん歳をとってしまっていて、その彼らが当時の音楽を演ってくれるのは嬉しい限りなのですが、衰えた姿を目の当たりにするのは哀しい限りです。
7曲目、名曲です。「Dust in The Wind」。「すべては風の中に」という邦題でシングルカットされ大ヒットしましたね。やはり今でもこのアルバムの白眉です。Kerry Livgrenが主となって奏でるアコースティックギター。私がいまでも愛奏しているスリーフィンガーの代表曲です。メロディも哀愁を伴って胸にぐっと迫りますし、ハードロックバンドと認識されている彼らでも、ドラムもベースも廃し、あくまでもアコースティックに、ヴァイオリンのソロもぐっときます。1年程前に発売された彼らの2枚組CD+DVDのベストBOXセットのDVDの中に、本当に本当に懐かしいこの曲のプロモーションビデオが収録されています。当時テレビでめったに流れない洋楽プロモーションに銀座ナウなんていう番組で魅了されていた方にはこたえられないですよ。
続いて「Sparks of The Tempest」。6曲目の「Lightning's Hand」と同傾向の曲で、主なヴォーカルはRobbyが務め、時折Steveがサポートしています。リフがなかなかカッコイイです。
8曲目は「Nobody's Home」。この曲もライブでは定番だったようです。Steveのヴォーカルが絶品ですね。いざ自分も真似して歌おうと思っても、高い!音域がすごく高いです。ドラマティック度は最高潮、アルバムのハイライトを迎えた、という感じがします。繊細なヴァイオリン、ピアノの静の部分、リリカルなスティーブのヴォーカル、そして全員によりいやが応にも盛り上がる動の部分がそれぞれの見せ場を作ります(因みに速度は全体にミディアムテンポ、変わることはありません)。バラード系といっても良いくらいの美しさも兼ね添えています
当時のLPとしては最後を飾っていた曲、「Hopelessly Human」が続きます。自分としてはなんとなく前の曲で燃え尽きてしまっていて、今ひとつぐっとくるものを感じていなかった曲ですが、傾向としては前曲と似ています。よりダイナミックな印象、というと近いでしょうか。メロディはマイナー調で美しいです。しかし、こうしてあらためて聴いてみると、決定打にかけると思っていた原因は1st Verseの歌唱がRobbyだからかもしれません。サビもRobbyとSteveのコーラスですし。結局自分はSteve WalshのヴォーカルをKansasの顔と感じ、Kerry LivgrenのGuitarをKansasの魂と認識していたことが、改めてわかりました。この感じ、それにしても30年変わってないのは怖いことでしょうか?間奏では彼らとしては珍しいピアノ、オルガン系ではないキーボードのソロも聴けます。

LPは以上で幕を閉じるのですが、2002年にリマスター再発となったアルバムにはあと2曲、ボーナストラックが追加されました。
その1曲目が「Spark of The Tempest」のライブバージョン、そして「Portrait (He Knew)」のリミックスバージョンです。
前者はイントロでこのアルバムの前のアルバムで大ヒットした「Carry On Wayward Son」の最後のリフから何故か始まり、完全主義者的なアルバムの演奏の再現をきっちり聴かせてくれます。いつのライブかの明示がないのですが(私のは輸入盤なので情報が少ないです)、Steveの声からするに、出てはいるものの危険を感じるレベルにあって、わりと最近のライブではないかと思われます。
そしてCDラストを飾るリミックス、一つ一つの楽器の分離が強調され、よりクリアな感じがします。当時のプロデューサーであるJeff Glixman氏が改めて25年の思いを込めてリミックスしたヴァージョンだそうです。こういう新たな形でも聴ける、ということはファン冥利につきるとも言えますし、当時のままが良かった、とも言えますね。

自分にとっても思い入れのアルバムであったため、長いレビューになりました。これからKansasを聴こうという方は余り多くはいらっしゃらないかもしれませんが、今でも当時の彼らの音楽は輝いていることは間違いありません。もし興味を持っていただけたら、また、当時を思い出していただけたら、久し振りにトレイに乗せて聴いてみるのもいいと思いますよ。
コメント
亀之介さま、コメントありがとうございます。
ほぼ私と変わらないKANSAS歴ですね。私は「Leftoverture(永遠の序曲)」のKANSASはまだ知りませんでしたから。最初に聴いた彼らの曲が「Dust in The Wind」でした。私も特に「Closet Chronicles」は名曲だと長い間思ってました。
こうなったらアメリカン・プログレ・ハード続きで、今度は自分のSTYXへの想いを書いてみようと思います。
ウォーゼル URL 2006年06月03日 21:18:12 編集
初めまして。亀之介といいます。

kansasで検索して来ました。
25年来のKansasファンです。このアルバムは自分的にも
kansasの最高傑作だと思ってます。

「Closet Chronicles」
「Hopelessly Human」
あたりが非常に好きでレコードの途中からこの2曲を繰り返して聴いてた覚えがあります。

亀之介 URL 2006年06月03日 10:19:43 編集

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